专利摘要:
この方法によれば、内側液体(Li)と呼ばれる第1の液体が内側フロー部材(2)内に流されるとともに、外側液体(Le)と呼ばれる第2の液体が外側フロー部材(4)内に流され;内側液体の液滴(G)が外側液体により形成されるように、または、内側液体の連続噴流(J)が外側液体中に形成されるように、状態が最初に設定され;2つの液体の少なくとも一方の流速が変えられ;遷移値の対が特定され、その値から、内側液体の連続噴流が外側液体中に形成されるか、または、その後に内側液体の液滴が外側液体中に形成され;これらの2つの液体間の界面張力(γ)が推定される。
公开号:JP2011515693A
申请号:JP2011501275
申请日:2009-03-24
公开日:2011-05-19
发明作者:アニー・コリン;アルマン・アジダリ;ピエール・グイヨ
申请人:ユニヴェルシテ ドゥ ボルドー アン;ロディア オペレーションズRhodia Operations;
IPC主号:G01N13-02
专利说明:

[0001] 本発明は、2つの液体間の界面張力を決定するための方法、この方法を実施するための設備、および、そのような決定方法を含む選別方法に関する。]
背景技術

[0002] 2つの非混合液体が互いに接触される場合には、それらの接触面積を増大させるためのエネルギを供給する必要がある。このエネルギの大きさが小さい場合には、これらの2つの液体が2つのそれぞれの噴流の形態で流れる。このエネルギが徐々に増大されれば、これらの2つの液体は最終的に液滴を形成するようになる。そのような液滴を形成するために供給する必要がある単位面積当たりのエネルギは、その2つの液体間の界面張力と呼ばれる。]
[0003] この界面張力を知ることは、多くの技術分野において非常に重要である。したがって、非限定的な例として、以下の技術、すなわち、化学プロセス、インクジェット印刷、噴霧乾燥、乳化プロセス、および、ポリマーの押出しを挙げることができる。]
[0004] 従来技術は、この界面張力を決定するための幾つかの方法を既に開示している。]
[0005] 重み液滴法と呼ばれる方法を使用する第1の解決策は、特定数の液滴を毛細管から容器内に収集することから成る。その後、容器の重さを量ることにより、各液滴の平均重量が推定された後、この重量と使用される毛細管の半径とから、界面張力が計算される。]
[0006] スピニングドロップ法と呼ばれる別の解決策は、液滴を容器内に注いだ後に、それを回転させて、液滴を遠心力に晒すことにある。界面張力は、特に液滴が回転される間に液滴によってとられる形状などの様々なパラメータから推定される。]
[0007] しかしながら、これらの既知の解決策はある欠点を有する。すなわち、それらの解決策は、しばしばその実施が煩雑であることが分かる。また、それぞれの決定方法は、比較的狭い測定範囲に制限される。]
[0008] この点において、重み液滴法は、特に、一般に5mN/mを超える高い界面張力を有する液体の研究を扱う。一方、スピニングドロップ法は、一般に0.1mN/m未満の非常に低い界面張力のみに適している。]
課題を解決するための手段

[0009] このような状況であるため、本発明は様々な欠点を改善することを目的とする。本発明の目的は、特に、2つの液体間の界面張力を信頼できる簡単な態様で決定するための方法を提供することである。本発明の他の目的は、非常に幅広い範囲の界面張力に関して実施できるそのような方法を提供することである。本発明の最終的な目的は、特に上記液体の組成の急速な変化のおかげにより多くの液体対に関して界面張力を決定できるようにするそのようなプロセスを提供することである。]
[0010] この目的のため、本発明の1つの主題は、2つの液体間の界面張力の少なくとも1つの値を決定するための方法であって、
−内側液体と呼ばれる第1の液体が内側フロー部材内に流されるとともに、外側液体と呼ばれる第2の液体が外側フロー部材内に流され、それぞれの内側フロー部材および外側フロー部材が同軸であり、内側フロー部材が外側フロー部材の内容積中へ開口するステップと、
−外側フロー部材内における内側フロー部材の出口の下流側で、
i)内側液体の液滴が外側液体により形成されるキャリア相P中に形成されるように、
ii)または、内側液体の連続噴流が外側液体中に形成されるように、
状態が最初に設定されるステップと、
−2つの液体の少なくとも一方の流速が変えられるステップと、
−遷移値と呼ばれる液体流速値の対が特定され、その値から、
i)その後に内側液体の連続噴流が外側液体中に形成され、
ii)または、その後に内側液体の液滴が外側液体中に形成される、
ステップと、
−そこから、これらの2つの液体間の界面張力が推定されるステップと、を含む方法である。]
[0011] 他の特徴によれば、
−内側フロー部材の直径が10ミクロン〜2ミリメートル、特に10〜200ミクロンであり、一方、外側フロー部材の直径が50ミクロン〜4ミリメートル、好ましくは100〜500ミクロンであり、
−内側フロー部材の直径に対する外側フロー部材の直径の比率が1.2〜10、好ましくは1.5〜5であり、
−2つの液体が1マイクロリットル/時〜100ml/時、好ましくは10〜10000マイクロリットル/時の流速で流され、
−外側流速と呼ばれる外側液体の流速が固定され、内側流速と呼ばれる内側液体の流速が変えられ、
−固定された外側液体流速、内側液体の遷移流速、外側毛細管の直径、並びに、内側液体および外側液体の粘度から、界面張力の値が推定され、
−この界面張力値を推定するために、以下の方程式が使用され、



−同じ2つの液体間の界面張力の幾つかの値が、様々な外側流速を連続的に固定することによって、その後、このように固定されたこれらの値のそれぞれ毎に内側流速を変えることによって決定され、
−界面活性剤が2つの液体に加えられ、液滴の形成の時間が変えられ、異なる液滴形成時間に関して、これらの2つの同じ液体間の界面張力の幾つかの値が決定され、液滴形成時間の関数としてのこれらの界面張力値の変化を表わす曲線が生成され、および、界面張力が形成時間に応じてほぼ一定な領域とこの形成時間が減少するにつれてこの界面張力が増大する隣接する領域との間の遷移に対応する界面活性剤の特性時間が特定され、
−内側フロー部材の出口の下流側で外側フロー部材の両側にレーザ放射体とフォトダイオードとを配置することにより、液滴の存在または噴流の存在が特定される。]
[0012] 本発明の他の主題は、前述した方法を実施するための設備であり、
−同軸な内側フロー部材および外側フロー部材であって、内側フロー部材が外側フロー部材の内容積中に開口する、内側フロー部材および外側フロー部材と、
−2つのフロー部材に2つの液体をそれぞれ供給するための手段と、
−少なくとも一方の液体の流速を変えるための手段と、
−第2の液体中での第1の液体の流れを観察するための手段と、
を備える設備である。]
[0013] 本発明の最終的な主題は、様々な液体対を選別する方法であって、これらの様々な液体対が生成され、これらの液体対のそれぞれに関する少なくとも1つの界面張力が上記方法を使用して決定され、上記幾つかの液体対から少なくとも1つの好ましい液体対が特定される、方法である。]
[0014] 他の特徴によれば、
−様々な液体対は、少なくとも1つの物質を少なくとも一方の液体に対して加えることにより生成され、この物質は特に界面活性剤および/またはポリマーおよび/または固体粒子であり、
−様々な液体対は、少なくとも一方の液体の少なくとも1つの状態、特に液体のpHおよび/または温度および/または圧力を変えることにより生成される。
以下、単なる非限定的な例として与えられる添付図面を参照して、本発明について説明する。]
図面の簡単な説明

[0015] 本発明にしたがって2つの液体間の界面張力を決定する方法を実施するための設備を示す側面図である。
この方法を実施するための様々なステップを示す図1に類似する側面図である。
フォトダイオードからの信号の変化を時間の関数として示すグラフである。
この方法を実施するための様々なステップを示す図1に類似する側面図である。
この方法を実施するための様々なステップを示す図1に類似する側面図である。
本発明にしたがって得られる様々な遷移流速を示す曲線である。
表面張力の変化を液滴形成時間の関数として示すグラフである。
本発明にしたがって得られる様々な遷移流速を示す曲線である。] 図1
実施例

[0016] 図1に示される本発明に係る設備は、2つのフロー部材、すなわち、内側フロー部材2と外側フロー部材4とを備える。これらのフロー部材は、例えば、特にガラス、処理ガラス、PTFE、または、他のプラスチックから形成される毛細管である。] 図1
[0017] これらの2つの毛細管2、4は、有利には同軸であり、したがって、Aによって示される共通の主軸を有する。また、内側毛細管2の外径がDiによって示されており、この外径は毛細管壁を含む。外側毛細管4の内径がDeによって示されているが、この内径は毛細管4の壁を含まない。]
[0018] 有利には、Diは、10ミクロン(すなわち、マイクロメートル)〜2ミリメートル、好ましくは10ミクロン〜200ミクロンであり、一方、Deは、50ミクロン〜4ミリメートル、好ましくは100ミクロン〜500ミクロンである。また、比率De/Diは、有利には1.2〜10、好ましくは1.5〜5である。]
[0019] 外側毛細管4の内容積における内側毛細管2の出口が2’で示されている。この出口2’の直ぐ下流には、毛細管4の第1の側にレーザ放射体6が設けられ、このレーザ放射体は、この放射体6の反対側に配置されるフォトダイオード8と関連付けられる。以下において分かるように、この放射体およびこのフォトダイオードは、液滴形成およびこの形成の周波数に関する情報を得るための信号を供給することができる。]
[0020] 図1に関する上述した設備により、2つの液体間の界面張力を決定するための本発明に係る方法を実施することができる。この目的のため、毛細管2、4は、検査されるべき2つの非混和液を供給するための手段と連通される。従来のタイプのこれらの供給手段は図示されていない。通常、これらの手段は例えばマイクロ流体シリンジおよびコネクタである。] 図1
[0021] 方法は、外側毛細管内を流れる液体LeのQe(1)によって示される外側流速を設定することによって始まる。この外側流速は、有利に1マイクロリットル/時〜100ml/時、好ましくは10マイクロリットル/時〜10000マイクロリットル/時である。また、内側毛細管内を流れる液体LiのQiによって示される外側流速は非常に低い値に設定される。これらの条件下で、2つの非混和液が互いに接触すると、内側液体の液滴Gが、外側液体によって作られるキャリア相P内に形成される(図2参照)。] 図2
[0022] 次に、同じ外側流速Qe(1)において、流速Qiは、時間の関数としての所定の関数Qi=f(t)にしたがって徐々に増大される。そのとき、時間の関数としてフォトダイオードによって発せられる信号が観察される。]
[0023] 液滴の形成に対応する2つの液体の流れの初めにおいて、信号は周期的である。すなわち、信号が2つの値s1、s2のそれぞれの間で振動する(図3参照)。値s1は、レーザとフォトダイオードとが内側液体および外側液体の両方によって分離される位置に対応し(図4)、一方、信号s2は、レーザとフォトダイオードとが外側液体のみによって分離される位置に対応する(図2)。] 図2 図3 図4
[0024] なお、流速Qiの特定の値を上回ると、最初に形成された液滴が外側液体中で内側液体の連続噴流Jに置き換えられる(図5)ことに留意されたい。この閾値に達した後、フォトダイオードによって発せられる信号が値s1に安定する。これは、レーザおよびフォトダイオードが内側液体および外側液体の両方によって永久に分離されるからである。] 図5
[0025] 図3に示される曲線は、連続噴流の出現に対応するt(1)によって示される瞬間を特定する。前述したように、流速Qiの変化が時間の関数として知られていれば、噴流形成のこの瞬間t(1)に対応する流速Qi(1)を得ることができる。連続噴流が出現する外側流速Qe(1)および内側流速Qi(1)を知れば、そこから、2つの液体間の界面張力γ(1)を推定できる。] 図3
[0026] この目的のため、以下の方程式が使用される。]
[0027] 上記方程式(1)を解くことにより、Kaの値を得ることができ、その結果、以下の方程式を使用してγの値を得ることができる。]
[0028] 以上から明らかなように、この界面張力は、所定の外側液体流速Qe、遷移内側液体流速Qi、外側毛細管直径De、および、内側および外側の液体の粘度ηiおよびηeのみを知ることによって推定できる。したがって、この界面張力を簡単且つ迅速に決定できる。]
[0029] 前述した演算は、外側流速QeをQe(2)〜Qe(n)により示される異なる値に設定する度に繰り返されてもよい。これにより、液滴と噴流との間の遷移が起こるQi(2)〜Qi(n)によって示される対応する内側流速値を得ることができる。jが1からnまで変化する流速Qi(j)およびQe(j)の各グループ毎に、γ(1)〜γ(n)によって示されるn個の界面張力を推定することもできる。内側流速Qiは、一般に、1マイクロリットル/時〜100ml/時、特に10マイクロリットル/時〜10000マイクロリットル/時である。]
[0030] また、図6は、様々な流速QeおよびQi、すなわち、一方では設定される流速、他方では前述したステップにしたがって決定される流速を示している。曲線Cは、内側流速の様々な実験的に決定される値を繋ぎ合わせている。したがって、この曲線の左側において、内側流速および外側流速は、2つの液体の流れが外側液体中で内側液体の液滴の形成をもたらすようになっている。一方、この曲線の右側では、上記流れが外側液体中で内側液体の連続噴流の形成をもたらす。この曲線Cを得ることは、それが測定の不確実性をチェックできるようにするため有利である。] 図6
[0031] 変形例として、所定の外側流速に関して、2つの液体間の接触が噴流の形成をもたらすように非常に高い初期内側流速を選択することができる。言い換えると、最初の状況は、図6の曲線Cの右側に対応し、第1の実施形態の場合のように左側に対応しない。] 図6
[0032] その後、内側流速は、液滴が得られるまで次第に減少される。前述したと同様に、求められる内側流速は、噴流−液滴遷移が特定される内側流速に対応し、図2に示される第1の実施形態の場合のように液滴−噴流遷移が特定される内側流速に対応しない。] 図2
[0033] 変形例として、外側流速を固定せずに内側流速を固定し、それにより、このケースではその後に変化されるのが外側流速となるようにすることが考えられる。これは、特に、同じ液体に関して、最初に外側流速を固定した状態で第1の一連の測定を行ない、その後、内側流速を固定した状態で第2の一連の測定を行なうことによって測定誤差を減らすのに有利であることができる。この場合、これらの2つの一連の測定から得られる値の平均値を有利に得ることができる。]
[0034] 本発明の有利な変形例によれば、前述したように表面張力を決定する方法を使用することにより様々な液体の対を選別することができる。]
[0035] この目的のため、毛細流管2、4は、少なくとも1つの物質を少なくとも一方の液体に対して付加するための手段と接続され、および/または、これらの液体のうちの少なくとも一方の流れ状態を変えるための手段と接続される。この付加手段は、界面活性剤、ポリマー、固体粒子、塩、酸、または、塩基などの様々なタイプの物質を液体の一方または両方に対して付加するために使用される。流れ状態を変更するための手段は、例えば、pH、温度、または、圧力を変えることができる。]
[0036] 次に、その間の表面張力が上述した方法にしたがって決定される塩基液体と呼ばれる一対の液体が生成される。この場合、少なくとも1つの物質を少なくとも一方の液体に対して加えることによりおよび/またはこれらの塩基液体のうちの少なくとも一方の少なくとも1つの状態を変えることにより塩基対が改質される。]
[0037] その後、このように生成された様々な液体対に関する様々な表面張力が決定される。最後に、1つ以上の好ましい液体対、例えばその間の表面張力が最も小さい液体対が決定される。]
[0038] 図7は、液滴形成の速度の関数としての界面張力の様々な値が測定される本発明の有利な変形例を示している。後に示すように、これにより、液体間の界面での界面活性剤の吸着速度、すなわち、動的界面張力を決定できる。] 図7
[0039] 図1に描かれる設備と同じ設備が使用されるが、その特性を決定するのが望ましい界面活性剤が当該設備内に流されることに留意されたい。この界面活性剤は、通常通り、液体の一方または両方に対して加えられる。] 図1
[0040] この実施変形例の第1のステップでは、外側流速QeがQe(1)により示される非常に低い値に設定される。このようにすると、界面活性剤が2つの液体間の界面で吸収されるために必要な時間を持つようにすることができる。]
[0041] その後、内側液体が非常に低い初期流速で流され、この流速が前述した手順にしたがって徐々に増大される。液滴が連続噴流へと変換される内側流速がQi(1)によって示される。]
[0042] また、これらの液滴の形成の周波数は、非常に低い流速Qe(1)に起因して非常に低く、ω1によって示される。この形成周波数は、例えばフォトダイオード8と関連付けられるレーザ放射体6によって測定される。最後に、上記流速Qe(1)およびQi(1)から方程式(1)を使用して界面張力γ1が計算される。]
[0043] 第2のステップでは、外側流速が上記Qe(1)よりも大きい値Qe(2)に設定される。その結果、液滴形成周波数ω2は上述した周波数ω1よりも大きい。次に、第1のステップと同様に、流速Qiは、液滴と連続噴流との間の遷移に対応する値Qi(2)が特定されるまで変えられる。これにより、γ2によって示される第2の界面張力を得ることができる。]
[0044] これら2つのステップはn個の流速値に関して反復して繰り返され、それにより、n個の液滴形成周波数値とn個の界面張力値とを得ることができる。]
[0045] 界面張力γの変化が液滴形成時間tの関数として図7にプロットされており、これは周波数ωの逆数に対応する。この図には、値t1、t2、tn-1、tnおよびγ1、γ2、γn-1、γnが示されている。] 図7
[0046] 図示のように、このように得られる曲線C’は2つの主要な領域に分けられる。つまり、第1の領域Iは、界面張力γがほぼ一定である、長い形成時間に対応し、その結果、短い生成周波数に対応する。言い換えると、曲線のこの部分では、液体が十分にゆっくりと形成し、それにより、界面活性剤を2つの液体間の界面に吸着させることができる。]
[0047] その後、高い形成周波数、すなわち、短い形成時間に対応する領域IIが存在する。最小形成時間tnに近づくと、界面張力γが増大することに気付く。すなわち、液滴が高い周波数で形成すればするほど、界面活性剤が吸着されなければならない時間が短くなり、その結果、界面張力が増大する。]
[0048] tKによって示される遷移点は領域I、II間の交差部で特定され、この遷移点は、2つの液体間の界面で界面活性剤が吸着されるために必要とされる最小特性時間に対応する。すなわち、時間tKは、2つの液体間の界面でこの界面活性剤が吸着されるために必要とされる最小継続時間に対応するという点において検討されるべき界面活性剤の特性である。]
[0049] 直前で説明したこの実施形態に基づき、様々な界面活性剤を選別する方法を実施することができる。この目的のため、毛細管2、4内に流される2つの非混合塩基液体が使用される。その後、前述したステップを使用してその特性時間tKが測定される様々な界面活性剤が非混合塩基液体に対して連続的に加えられる。好ましい(1または複数の)界面活性剤は、特に、散布の特性時間よりも短い特性時間を有する界面活性剤である。一般に、スプレー添加剤のための特性時間は1ミリ秒程度であるのに対し、洗浄添加剤のための特性時間は1秒程度である。]
[0050] 界面活性剤のこの選別は、洗浄添加剤またはスプレー添加剤の分野などの多くの技術分野で有利に行なうことができる。したがって、洗浄剤の場合には、流される2つの液体が例えば油と水であり、一方、検討される界面活性剤はスルホン酸塩系または非イオン性の界面活性剤である。]
[0051] 本発明により、上述した目的を達成することができる。]
[0052] 具体的には、界面張力を決定する本発明に係る方法を簡単且つ迅速に行なうことができる。また、関連する様々なステップを、少なくともそれらのステップの殆どに関して自動的に行なうことができる。]
[0053] また、本発明の方法により、幅広い範囲の界面張力値を測定することができる。更に、2つの液体の性質、すなわち、決定することが望まれる液体間の界面張力を非常に急速に変えることができる。]
[0054] 最後に、前述した方法を実施するための本発明に係る設備は、少数の構成要素を含み且つ簡単な構造を有するため、安価である。]
[0055] 以下、後述する実施形態を考慮して、単なる非限定的な例として本発明を説明する。]
[0056] 2つの同軸毛細管が使用される。この場合、外側毛細管は500ミクロンの直径を有し、一方、内側毛細管は300ミクロンの直径を有する。2つの非混合液、すなわち、外側液体としてのドデカンと、内側液体としての水とが2つの毛細管内に流される。上記液体のそれぞれの粘度は1.29×10-3Pa.sおよび1×10-3Pa.sである。]
[0057] 外側毛細管内の様々なドデカン流速が0.001〜100マイクロリットル/秒に設定される。これらの各流速毎に、前述したプロセスにしたがって水の内側流速が増大される。低い内側流速では水滴がドデカン中に形成し、その後、遷移内側流速を上回ると、これらの液滴がドデカン中で連続噴流へと変換される。]
[0058] これから、図8に示される曲線上にプロットされるように様々な遷移内側流速が推定される。図8中には、遷移内側流速が正方形によって示されている。これから、先に与えられた方程式を使用して、30〜50mN/mの表面張力が推定される。] 図8
[0059] 上述した動作形態が繰り返されるが、Rhodia社により販売されるリン酸エステルタイプのAにより示される界面活性剤が2%重量の量で水およびドデカンに加えられる状態で繰り返される。これにより、三角形によって特定される様々な点を得ることができる。特定された表面張力は3〜6mN/mである。]
[0060] その後、上記プロセスが繰り返され、このとき、界面活性剤の性質が変えられる。上記で使用された界面活性剤Aは、2%重量の上記界面活性剤に対して4%重量のsec−ブタノールが加えられて成る混合物と置き換えられる。先と同じプロセスを行なうことにより、菱形記号により特定される様々な遷移流速が得られる。特定された表面張力は0.06〜0.08mN/mである。]
[0061] 最後に、同じ実験が繰り返される。この場合も先と同様に界面活性剤の性質が変えられる。したがって、上記Aと、界面活性剤Aとは異なるが類似の性質を有する界面活性剤Bとの50/50混合物が最初に使用される。2%重量のこの混合物と4%重量のsec−ブタノールとが加えられる。したがって、円によって特定される様々な遷移流速が得られる。抽出された表面張力は約0.008mN/mである。]
[0062] 図8は、先に与えられた実験から得た点とは別に、文字通り入手できる様々な理論曲線を示している。図示のように、実験から得た点がこれらの曲線に比較的近接しており、したがって、行なわれた測定の整合性が裏付けられることができる。適切な場合には、これらの実験曲線は、そこから1つ以上の表面張力値を推定するために調整されてもよい。] 図8
[0063] 2…内側フロー部材
2’ …出口
4…外側フロー部材
6…レーザ放射体
8…フォトダイオード]
权利要求:

請求項1
2つの液体間の界面張力の少なくとも1つの値を決定するための方法であって、以下のステップ、−内側液体(Li)と呼ばれる第1の液体が内側フロー部材(2)内に流されるとともに、外側液体(Le)と呼ばれる第2の液体が外側フロー部材(4)内に流され、それぞれの前記内側フロー部材および前記外側フロー部材が同軸であり、前記内側フロー部材が前記外側フロー部材の内容積中へ開口するステップと、−前記外側フロー部材内における前記内側フロー部材の出口(2’)の下流側で、i)内側液体の液滴(G)が外側液体により形成されるキャリア相(P)中に形成されるように、ii)または、内側液体の連続噴流(J)が外側液体中に形成されるように、状態が最初に設定されるステップと、−2つの液体の少なくとも一方の流速が変えられるステップと、−遷移値と呼ばれる液体流速値の対が特定され、その値から、i)その後に内側液体の連続噴流が外側液体中に形成され、ii)または、その後に内側液体の液滴が外側液体中に形成される、ステップと、−これらの2つの液体間の界面張力(γ)が推定されるステップとを含む方法。
請求項2
前記内側フロー部材(2)の直径(Di)が、10ミクロン〜2ミリメートル、特に10〜200ミクロンであり、前記外側フロー部材(4)の直径(De)が、50ミクロン〜4ミリメートル、好ましくは100〜500ミクロンであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項3
前記内側フロー部材の直径に対する前記外側フロー部材の直径の比率が1.2〜10、好ましくは1.5〜5であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
請求項4
前記2つの液体(Li、Le)が、1マイクロリットル/時〜100ml/時、好ましくは10〜10000マイクロリットル/時の流速(Qi、Qe)で流されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
請求項5
外側流速と呼ばれる外側液体の流速(Qe)が固定されるとともに、内側流速と呼ばれる内側液体の流速(Qi)が変えられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
請求項6
固定された外側液体流速、内側液体の遷移流速、外側毛細管の直径、並びに、内側液体および外側液体の粘度から、界面張力の値が推定されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
請求項7
この界面張力値を推定するために、以下の方程式が使用されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
請求項8
同じ2つの液体間の界面張力の複数の値が、様々な外側流速(Qe)を連続的に固定し、その後、このように固定されたこれらの値毎に内側流速を変えることにより決定されることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の方法。
請求項9
界面活性剤が前記2つの液体に加えられ、液滴(G)の形成の時間(t)が変えられ、異なる液滴形成時間(t1−tn)に関して、これらの2つの同じ液体間の界面張力の複数の値が決定され、液滴形成時間の関数としてのこれらの界面張力値の変化を表わす曲線が生成され、界面張力が形成時間に応じてほぼ一定な第1領域(I)とこの形成時間が減少するにつれてこの界面張力が増大する隣接する第2領域(II)との間の遷移に対応する界面活性剤の特性時間(tK)が特定されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
請求項10
前記内側フロー部材(2)の出口(2’)の下流側で前記外側フロー部材(4)の両側にレーザ放射体(6)とフォトダイオード(8)とを配置することにより、液滴(G)の存在または噴流(J)の存在を特定することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
請求項11
−同軸な内側フロー部材(2)および外側フロー部材(4)であって、前記内側フロー部材が前記外側フロー部材の内容積中に開口する、前記内側フロー部材および前記外側フロー部材と、−前記2つのフロー部材に2つの液体(Li、Le)をそれぞれ供給するための手段と、−少なくとも一方の液体の流速を変えるための手段と、−第2の液体中での第1の液体の流れを観察するための手段(6、8)と、を備える請求項1〜10の何れか1項に記載の方法を行うための設備。
請求項12
様々な液体対を選別する方法であって、これらの様々な液体対が生成され、これらの液体対のそれぞれに関する少なくとも1つの界面張力が請求項1〜10の何れか1項に記載の方法を使用して決定され、複数の液体対から少なくとも1つの好ましい液体対が特定される方法。
請求項13
前記様々な液体対は、少なくとも1つの物質を少なくとも一方の液体に対して加えることにより生成され、この物質は特に界面活性剤および/またはポリマーおよび/または固体粒子であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
請求項14
前記様々な液体対は、少なくとも一方の液体の少なくとも1つの状態、特に液体のpHおよび/または温度および/または圧力を変えることにより生成されることを特徴とする請求項12又は13に記載の方法。
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同族专利:
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引用文献:
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